苦痛脱却帳

苦痛や不幸から抜け出す方法を書いていきます

39:反省/「自分のされて嫌なことをするな」は自身の許容範囲が広ければ効果がない

2023年12月5日
自分のしている仕事と並列の仕事している10人の集団の一人が自分に対して不満を抱えていたようだ。感謝の意を伝えた時、自分の返答が「どういたしまして」で終わらないのが鬱陶しいらしい。
自分が、その人の仕事を代わりにして「ありがとう」と言われた時、「いいえ大丈夫です(どういたしまして)」と言った後、「こういう状況だったのでしておきました」というような状況説明を、気にしないでほしいの意味も込めて最後に付け加えていた。
というのも、「どういたしまして」と返すだけだと、頼りにしていたのに違う日に仕事をしていなかったら、「あの日は代わりに仕事してたのになぜ今日はしてくれないんだ」と腹を立てられたり(以前こういう経験がこの10人集団の一部との間であった)、毎回後輩である自分に「ありがとう」と感謝を伝えることで相手のプライドが傷つけられるのではないかと恐れていたからだ。
毎回毎回会話がスムーズに気持ちよく終わらず、状況説明が追加されるのは確かに鬱陶しいかもしれない。
状況説明をしっかりしなければそれが攻められる原因になるのではないかとの恐れが大きすぎて、先手を打ちすぎていたのだと思う。
これからは「どういたしまして」だけで会話を終了させようと思う。
そのタイミング以外で明日(今日)代わりに仕事できるかできないかを伝える。
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「自分のされて嫌なことをするな」は自身の許容範囲が広ければ効果がない

人が何が不快になるのかがわからない。
人が何が不快になるのかがわからないので、上記の12月5日のように人間関係で問題が発生したら、その問題一つ一つに対して対応して変化をつかむの繰り返しを行っている。

そして、自分は他人に直接危害を加えられる以外のことは、誰が何をしていても特に気にしなかったので、他人の言葉や行動であまりイライラしなかった。おそらく他人を許容できる範囲が比較的広かったのではないかと思う。

「自分のされて嫌なことをするな」とよく言われるが、他人への許容範囲が広れば広いほど、この言葉の効果は小さくなってしまう。「自分がされて嫌なこと」と「他人がされて嫌なこと」との差がない事を前提にした言葉だからだ。「自分がされて嫌なこと」に照らし合わせて行動すると、他人の許容範囲外をしていることに全く気づかず、いつの間にかなぜか他人を不快にさせたり怒らせたりして仲違いしてしまうということが多々発生してしまう。自分がまさにそれで、物心ついてから大学生の頃までその差に苦しみ続けた。
あるとき考え方を「悪いほうに」変えてみようと思った。
あえて些細な事でイライラしてみる。まわりを責めてみる。最悪な性格を演じてみる。心の中を悪意で満たしてみる。(実際に行動するわけでなく、心の中だけで。)
これにより「この言葉は言い換えないとイライラしている相手を刺激しそう」「悪意を潜めた人に攻撃されるからしないでおこう」といった、今までの自分では考えつかなかった、新しい対応が生まれるようになった。
自分の許容範囲が広い人は、上にあげたように、あえて些細な事でイライラしてみる。まわりを責めてみる。最悪な性格を演じてみる。心の中を悪意で満たしてみる。(もちろん実際に行動するわけでなく、心の中だけで。)そうすれば、他人の心情に気づくことができるようになるかもしれない。